私はある日突然、会社から解雇宣言された経験があります。
「明日以降の給料を払える保証がないから、今日いっぱいで辞めてほしい・・・」
その言葉を聞いた瞬間「え?」一瞬凍りつきましたが、内心「ラッキー!」とも感じてしまいました。
突然の解雇は窮地に立たされる事態なんですが、何故私が「ラッキー」に感じたかというと、その会社が中々のブラックでずーっと辞めたいと考えていたからです。
とはいえ、突然の解雇というのは、こちらの都合も無視された状態なので嬉しくはない話。
しかも後々発覚するのですが、雇用保険に未加入だったために「失業保険」がもらえなかったというショッキングな事実にも直面します。
ある日突然解雇され、収入源がパタリと絶たれるのです。
この記事では、会社から突然解雇されたときに「困ったこと」「事前にこうしておくべきだったと後悔したこと」を当時を振り返りながらご紹介します。
みなさんにはこんな事態に巻き込まれて欲しくないので、ぜひ参考にしてくださいね。
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内容がサクッと分かる目次
新卒で入社した会社は、ブラック寄りの企業でした・・・
私が新卒で入社した会社は、自社製品を扱う小さいメーカーです。
社内にデザイナーはいないのに、なぜか私は「アシスタントデザイナー」という立ち位置で雇用されました。
(デザイン案件の仕事は、すべて外注にお願いしていました。)
給料は一律18万円。
残業代や休日出勤手当はもちろん出ません。
ボーナスもなし。
社会保険完備の会社ではなかったので、年金や健康保険などの税金も自分で払っており、実質の手取りは15万円くらいだったと思います。
有給休暇みたいなものもありませんでした。
勤務時間は、10時間から12時間ほど。
10時出勤して21〜23時退勤で、そこまで長時間残業がある会社ではなかったのですが、給与面に関しては完全にブラックでしたね。
冒頭で申した通り、デザイナーは社内に不在なのに、私はアシスタントデザイナーという立ち位置で働いていました。
デザインについて実践的に学びたい先輩デザイナーもいないし、待遇もそこまで良くない。
年の離れたおじさんしか居なかったので、社内では常に孤独を感じ、人間関係もよくありませんでした。
「この会社を辞めたいな〜」と、いつも漠然と思っていた日々…
そんな矢先のこと、ある日突然社長が神妙な顔つきで話があると、私に言ってきたのです。
「明日以降の給料を払える保証がないから、今日いっぱいで辞めてほしい・・・」
ある日突然の解雇!金銭的にはマジで困った
ある日突然解雇を言い渡され、「えっ急に言われても困る!」と思った反面、内心「ラッキー!」とも思いました。
前々からこの会社を辞めたいな〜と思っていたので、辞めるきっかけを会社側から提示してくれたからです。
とはいうものの「仕事がなくなって明日からどうしよう・・・」という不安もあり、収入源が急に絶たれてしまうため、金銭的ダメージは計り知れませんでした。
私は上京組なので実家に一時的に頼るという訳にもいきません。
一人暮らしだったので、生きて行く上で最低でも毎月10万円は必要でした。(家賃・食費・通信費など)
東京に一人暮らしで手取りも15万円程度だったので、生活費の支払いにカツカツで貯金残高もゼロでした。
貯金ゼロ円で、ある日突然、無職に・・・
マジで焦りますね・・・
不幸中の幸いというか、会社自体が倒産したわけではないので、働いた日数分だけの給料は支払ってもらえるとのことだったので、完全に収入がなくなるまでの猶予は1ヶ月ありました。
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突然の解雇で収入が絶たれ無職に・・・とりあえずのお金を手に入れる行動
突然の解雇で急に収入源を絶たれた私ですが、生きて行くためにはお金が必要です。
急遽、無職になってしまった私が、とりあえずのお金を手に入れるためにとった行動は2つです。
ハローワークに行って失業保険をもらう手続きをする
会社を突然解雇された場合、「失業保険を受け取れば当面の収入は賄える」というのが通説でしょう。
失業保険とは職を失くした人が生活に困らないように、または再就職先を探しやすいようにと、一定期間中にもらえる手当のことです。
自己都合退社の場合は、3ヶ月間の給付制限があり、失業してから3ヶ月間は給付金をもらえません。
しかし私のように「会社都合」で解雇された場合は、3ヶ月間の給付制限がなく、すぐに給付金をもらうことができます。
私も、「コレだ!失業保険をもらえれば当面の生活には困らない!」と思い、早速ハローワークに出向きました。
しかし、ハローワークに行くと、「離職票」なるものが必要との説明を受けました。
「離職票?」
「はて、そんなものはもらってないぞ・・・」
調べてみると、会社側が『雇用保険』を会社が支払っていないと、離職票はもらえないと、ショッキングな事実が判明しました。
雇用保険は政府が管掌する強制保険制度です。
(労働者を雇用する事業は、原則として強制的に適用されます)
雇用保険は、
- 労働者が失業してその所得の源泉を喪失した場合、労働者について雇用の継続が困難となる事由が生じた場合及び労働者が自ら職業に関する教育訓練を受けた場合に、生活及び雇用の安定と就職の促進のために失業等給付を支給
- 失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進を図るためのニ事業を実施
する、雇用に関する総合的機能を有する制度です。
「まさか、雇用保険を支払ってもらっていなかった?」
と思い、確認のため前職に電話をしました。
案の定「雇用保険は払っていない」と、一蹴され、ボーゼンとしました。
ハローワークの人曰く、雇用保険は2年間まで遡って未加入分を支払うことができるそうですが、結局は、未加入分を会社の人が払ってくれないことには、失業保険自体受け取れないのです。
しかも、自分で未加入分を支払うように会社側に嘆願しなければならず、経営不振の会社にそんなこと言えないし、新卒採用された若造が年上のおじさんたちに言えるはずもないんですよね・・・
私は泣く泣く失業保険の受け取りを諦めました。
ちなみに労働者を1人でも雇用している法人は、雇用保険の加入をしなければならず、未加入は罰則の対象となります。
みなさんがお勤めになっている会社は、雇用保険をきちんと支払っていますか?
①週20時間以上の所定労働時間がある
②31日以上継続して雇用されることが見込まれる
①②に当てはまる人は、雇用保険に加入する権利があります。
雇用保険が支払われているか分からないという人は、毎月支給される給与明細を確認してみてください。
「雇用保険」の欄を確認して、天引きされているようだったら大丈夫です。
失業保険がもらえないなら、すぐにでも働くしかない!
失業保険がもらえないのなら、もう働くしか選択肢はありません。
この時に重宝したのが「日払いのアルバイト」です。
日払いのアルバイトとは、1日のみで完結する仕事で、即金でお金がもらえるアルバイトのことです。
工場内作業、ピッキング、チラシ配布、イベントスタッフなど、たくさんの仕事があります。
特に東京などの都会は日払いの仕事はたくさんあるので、目先のお金を稼ぐ手段はたくさんありました。
その日暮らし生活になってしまい、なりふり構わずお金を稼ぎたい私にとったありがたい存在でした。
当面は日払いのアルバイトをしながら、次の仕事先を探しました。
新たに見つけた仕事先はアルバイト雇用だったのですが、同世代の友達がたくさんできて、職場の居心地も良かったし、時給も良かったし、デザインの仕事もできたし、気づけば1年以上働いていました。
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突然の解雇!まさかの事態に備えておきたいこと
ある日突然、会社から解雇された私。
会社が雇用保険未加入だったため、失業保険を受け取ることもできずに日払いのアルバイトで目先のお金を稼いでいました。
人生何があるか分かりませんね。
もしもの時のための「貯金」は本当に大切ということを身を以て感じました。
といっても当時の私は、安月給の上に東京で一人暮らしを行なっていたので、貯金をする余裕なんてなかったのですが、それでももう少しやりくりを上手くすれば貯金できていたハズなんです。
無駄に洋服を買ったり、飲みに行ったり・・・
節約できるポイントはいくつもありました。
突然の解雇に困らないためにも、みなさんも
「万が一の時のための貯金」と
「雇用保険を払っている会社かどうか事前に確認する」ことは非常に大切です。
また、当時は本当にお金がなかったので、クレジットカードが私の救世主的な役割を果たしてくれました。
必要なものはクレジットカードで購入すれば、目先の支払いには困らないし、「リボ払い(分割払い)」という制度もあるので、フルに活用しました。
本当にお金が困った時にはとても役立つ存在だし、「今すぐ欲しい!」と思ってもすぐに作れるようなものではないので、クレジットカードをお持ちでない方は、今の内に作っておきましょう。
クレジットカードの作成には審査があるので、会社に務めている今の内に作っておいた方が審査に受かりやすく有利です。
突然の解雇・・・万が一の時のために
- 雇用保険を払っている会社かどうか事前に確認する
- 少額でもいいから普段から貯金をしておく
- クレジットカードを活用して、突然の無収入期間を乗り切る
最後に
今回は、私が新卒で就職した会社で突然解雇された話をご紹介しました。
雇用保険未加入というブラック企業に就職してしまったがゆえに、失業保険がもらえず泣き寝入りしてしまいました。
もう一度繰り返しますが、転職する際は必ず「雇用保険を払っている会社かどうか」事前に確認するようにしましょう。
雇用保険のことをよく知らず知識不足の私だったため、今回のような事態になってしまったのです。
『知らなくて損をした』『知らないことは自己責任』とも言えるんですよね。
また、万が一収入が突然途絶えても、
- 少額でもいいから普段から貯金をしておく
- クレジットカードを作っておく
ということもお忘れなく。
私の過去の経験を記事にすることで、少しでもみなさんのお役に立てたら幸いです。