デザイナーは離職率が高く、転職率が高い職種であることは有名な話です。
かくいう私も、新卒からひとつの会社で実績を積んでいった訳ではなく、数社ほど仕事先を転々としていました。
日本は「ひとつの会社で長く務めたほうが良い」という風潮がありますが、デザイン業界はひとつの会社に長く勤めるというよりも、キャリアアップのために積極的に転職を行う人の方が多いです。
デザイナーにとって、「転職」は特別なことではなく、当たり前のことなんですよね。
または、働きすぎで体を壊してしまい、そのまま仕事を辞めるという人も・・・
人間、体が資本です。何よりも優先すべきは心身共に健康な体です。
体を壊してでも自分がやり通したい強い信念を持っているのなら他人は何も言えませんが、体や心を壊してまですがりつく仕事なんてないと思うんですよ。
そこで今回は、デザイナーが「仕事を辞めるタイミング」や「転職」についてお話ししたいと思います。
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内容がサクッと分かる目次
デザイナーが仕事を辞めるタイミング
デザイナーが「仕事を辞めたい!」と思う瞬間は、主に以下に挙げられます。
- 会社の方針と自分の考えが合わない
- 会社の人間関係が良好ではない
- 成長を感じられない
- 実働と給料がまったく見合わない
- 激務な労働環境に体が悲鳴を上げている
- デザイナーの仕事自体が自分に合わない
自分の体に支障をきたしている⑤の場合は、早急に休養を取った方が良いので、辞めるタイミングは「今すぐにでも」です。
デザイン業界は、長時間労働が当たり前で、体育会系な面もありますからね。
「長時間労働がキツイから辞めるなんて精神的に弱いヤツだ!」と「根性論」がはびこっている世界でもあるので、業界全体のそんな風潮が嫌だと感じている人も多くいるでしょうし、現に長時間労働がたたり体を壊してしまっている人も多くいます。
一度体を壊してしまってからでは、回復に時間がかかってしまう場合もあるので、そうなる前に、早急に見切りをつけて転職を考えるのが賢明ですよ。
⑤以外に関しては、働く場所を変えれば解決できるかもしれない問題。
「デザイナーの仕事自体が自分に合わない」と感じ、転職に踏み切る人もいるとは思いますが、「本当にデザイナーの仕事自体が自分に合わないのか?」もう少し掘り下げてお話しますね。
本当にデザイナーを辞めたいの?
「デザイナーを辞めたい」と思い転職を考えている人は、大きく分けて2パターンあります。
①デザイナー「自体」が自分に向いていないと思う
②デザイナーというよりも「会社」が合っていない
①に関しては、「デザイナーを辞めたい」という言葉は適切ですが、②に関しては、デザイナーを辞めるというよりも、自分の希望する条件に合う「違う会社に転職」すれば解決。
なので、デザイナー自体を辞めたいという訳ではありません。
今勤めている会社が嫌だからといって、ついでに「デザインの仕事」も嫌になってしまっていませんか?
テレビやメディアの影響で、業界の実態をよく知らずに憧れだけでデザイナーになったという人は「理想」と「現実」のギャップに苦しむかもしれません。
デザイナーは華やかな職業に見えて、実はかなり地味で淡々とした仕事が多いんですよね。
長時間のデスクワークも多ので、デスクワークが苦手な人にも向いていません。
寡黙に取り組める仕事(個人で進めることができる仕事)と思うかもしれませんが、ディレクション能力やコミュニケーション能力も不可欠です。
短時間でたくさんの案を叩き出さなければならない場合もあるので、頭の回転力や咄嗟の企画力が必要です。
これらの理想と現実とのギャップは、他業種への転職を考える大きな要因となります。
デザインの現場で働き、心底「私はデザイナーに向いていない」という人は他業種への転職を考えても良いのですが、
少しでも「デザインの仕事が好き!」「私はデザイナー向きの能力を持っている」という人は、労働環境を見直して、自分らしく働ける環境に転職するという選択肢があります。
デザイナーを辞めるのではなく、働く環境を変えるだけ…。
せっかく身につけたデザインスキルを必要以上に無駄にする必要はないと思うのです。
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デザイナーが労働環境を見直すための転職
- 長時間労働・休日出勤が当たり前の風潮が合わない
- 労働時間と給与の割りが合わない
- 会社の人間関係が最悪
- 会社の経営方針にずっと疑問を持っていた
- 会社のデザインの方向性と自分のやりたいデザインが合わない
挙げればキリがないほど「自分には合わない」労働環境が挙げられます。
解決方法は簡単で「転職」してしまうこと。
「いや、転職なんて簡単にできないよ!」
「忙しい中の転職活動なんてありえない!」
というご意見が聞こえてきそうですね。
確かに体力も気力も使う転職活動自体は大変です。
ただし先ほども言いましたが、デザイナーにとって転職することは、スキルアップのために当たり前のことであり、何も特別なことではないということです。
大変かもしれませんが、転職(働き方を変える)をすることで、今までとはまったく違う明るい未来が見えてくるかもしれませんよ。
続いては、労働環境を見直した転職を考えるとき、どのような選択肢があるかをシチュエーション別にご紹介しますね。
労働時間・給与を見直したい場合の転職
労働時間や給与を見直したい場合は、労働時間の短いデザイン事務所に転職、もしくはインハウスデザイナーとして働くことをおすすめします。
インハウスデザイナーとは、別名「社内デザイナー」のことで、企業内のデザインを請け負う一部署として働くスタイルです。
実は私も長年インハウスデザイナーとしてのキャリアがあります。
- 残業が少なく、長時間労働がない
- 残業代がきちんと支給される
- ボーナスが支給される
- 社会保険完備、退職金制度などの福利厚生が手厚い
- ランチ代補助、家賃補助、社員旅行などの待遇も手厚い
など、一般的な会社員と同じような働き方ができます。
インハウスデザイナーについて詳しく知りたい方は、こちらの記事に書いていますので、興味のある方はご一読ください。
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また、派遣社員として働くこともおすすめ。
デザイナーの派遣社員の場合「時給1,500円〜2,000円」で働くことができるので、下手したらデザイン事務所で働き続けるよりも高時給で働くことができます。
派遣社員は基本的に残業はほとんどないので、労働時間内にガッツリ稼げるというメリットもあります。
デザイン事務所でキャリアを積んだ人は、インハウスデザイナー・派遣社員共に重宝される存在になるので、自分の今までのキャリアを武器にして転職活動にのぞむことができます。
人間関係や会社の経営方針が嫌になった場合の転職
- 会社にパワハラまがいのことをしてくる人がいる
- 先輩の愚痴話に毎日付き合わされてストレスを感じる
- 会社が良しとするデザインのクオリティが低すぎる
- クライアントのことを考えない会社の方針が嫌い
など、会社の人間関係に疲れきったり、会社の経営方針に疑問を持つようになった場合も、転職を考える大きなきっかけになります。
人間関係や会社の経営方針の悩みは、働く先を変えればすぐに解決してしまう悩みでもあるので、転職を視野に入れた方が賢明です。
転職の際に必ず注意したいことは、前職と同じような失態を繰り返さないこと。
同じように、人間関係や会社の経営方針で悩まないような環境に転職することです。
でも実際のところ、働いてみないことには社風なんて分からないし、人間関係なんて尚更分かりません。
「入社前に働く場所の情報を知ることなんてできない!」と思うかもしれませんが、
転職エージェントを利用した転職活動の場合、入社前に会社の雰囲気を掴めたり、入社後のアフターフォローがついています。
転職エージェントとは、転職活動を個別にバックアップしてくれるサービスのことです。
- お仕事紹介
- 個別カウンセリング
- 履歴書作成の補助
- 面接に同行
- 入社後のフォロー
などの手厚いサポートを最後まで【完全無料】で受けることができます。
担当コンサルタントを通して企業とやり取りができるので、入社前に会社の状況について聞けますし、入社後に違和感を覚えたらコンサルタントを介して相談することができます。
第三者が入ることで、確実に転職活動をすすめることができるので、転職エージェントを使うのは大きなメリットですね。
デザイナーにおすすめの転職エージェントに関してはこちらの記事で書いているので、興味のある方はご確認ください。
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会社と自分のデザインの方向性が合わない場合の転職
会社と自分のやりたいデザインの方向性が違う場合は、自分の興味のあるデザイン分野に転職しましょう。
転職理由が明確なので、在職中の会社にも退職理由として言いやすいし、転職先の面接の際も理由のひとつとしてアピールしやすいです。
しかし、自分がやりたい方向性とは違うデザインを学ぶことが一概に良くないとは言い切れません。
興味がなくとも、実績を積むことによりその分野のデザインが得意になるし、突き詰めることで自分の武器となります。
会社の居心地がよく、現在の労働条件に満足しているのなら、転職をせずに現状の環境で頑張り続けるのもひとつの選択です。
興味のないジャンルでも、突き詰めてスキルを磨くのも、デザイナーとして非常にやりがいのある働き方ではないでしょうか。
「やっぱり自分にはデザイナーは向いていない!」他業種への転職
デザイナーに憧れて、思い切ってデザイン業界に飛び込んでみたものの、心底「自分はデザイナーに向いていないな」と思う場合は、他業種への転職も視野に入れましょう。
他業種への転職希望の場合、ズルズル引きするよりも、決断は早い方が良いです。
時間は待ってくれませんからね。
少しでも早く転職をして新たな職種へのキャリアを積みましょう。
私の友人の話です。
バリバリの営業ウーマンでとして働いていたのですが、昔からの憧れであった「デザイナー」に晴れて再就職を決めました。
しかし、実際に働いているうちに「あ、私デザイナーとして向いてないかも」と感じるようになったと言います。
そんな彼女に話を聞いてみると、
「ずーっとデスクワークしているのが疲れる」
「0.1mm単位、1px単位で揃えなければならないなんて、ありえない!」と、不満を溜めていました。
彼女は根明で、人と話すことが大好き。
前職の方が彼女にぴったりだったのかも知れませんね。
結果的に「デザイナーは私に合わない」と決断を下し、半年も経たずに転職をしていました。
人間やはり適正というものがあります。
合わないと感じたのなら、早々に決断を下し、他業種への転職活動をすることも賢明です。
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【最後に】フリーランスという選択肢
デザイナーは、パソコン+ネット環境さえ整っていれば場所を選ばず働くことができます。
そんなフットワークの軽さから、フリーランスとして働くデザイナーも多くいます。
「組織に所属する」というしがらみがなくなるので気楽で快適という反面、フリーランスで食べていくことは非常にハードルが高いです。
「フリーランスの仕事を見つけることが大変そう!」と思うかもしれませんが、フリーランス案件を紹介してくれる専門エージェントも数多く存在するので、登録してみると良いでしょう。
在職中の登録、いずれフリーランスに転向したい人の登録もOK。
フリーランス専門エージェントは、実務経験を積んだ人への求人が多いので、案件単価も高く稼げます。
詳しくはこちらの記事で書いているので、気になる方はご一読ください。
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「デザイナーを辞めたい!」「転職したい!」と思った場合、状況に応じて様々な方法があるので、当記事を参考にしてくださいね。