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デザイン学習【初心者】

グラフィックデザイナー初心者のNGデザイン【白黒編】

つい先日、デザイナーとして片足突っ込んだくらいの時期に、私がデザインしたフライヤーを発見しました。

グラフィックデザイン初心者のデザイン例

知人に頼まれたハロウィンイベントのフライヤーです。
(表面カラー印刷、裏面白黒印刷)

当時の私は真剣に作りましたが、

なんとツッコミどころ満載のデザイン!

 

そんなデザインを歴10年以上経過した私が、添削しようと思います。

※注意※ この記事を初めて書いた時点では、デザイナー歴10年でした。

 

前回は、グラフィックデザイナー初心者のNGデザイン(カラー編)として、表面を添削しました。

今回は裏面です。

こちらは白黒印刷になるので、白黒印刷の注意点についてもまとめていきます。

デザイン初心者がやりがちなNGデザイン例として、見ていただけたらと思います。

※当記事では、裏面(白黒印刷)の方の添削をしています。
表面(カラー印刷)の添削はこちらから グラフィックデザイナー初心者のNGデザイン(カラー編)

 

この記事を書いている人

4年制美大卒。デザイナー歴15年。

メーカーのインハウスデザイナーを9年経て、現在までフリーランスとして活動。
当サイト運営にあたり70校以上のWebデザインスクールを徹底調査しました!



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グラフィックデザイナー初心者のNGデザイン例

グラフィックデザイン初心者のデザイン例

フライヤー裏面デザインのNGな箇所をザーッと挙げると、以下のような点です。

  1. いろんな種類のグレーが散っていて、紙面に統一感がない
  2. 文字が読みづらい
  3. 背景や装飾がごちゃごちゃ
  4. 特に意味を持たないグラデーション
  5. 裁ち落としギリギリの位置に大事な情報を配置

ひとつずつ解説していきます。

 

NG① いろんな種類のグレーが散っていて、紙面に統一感がない

Illustratorで各オブジェクトのグレー部分のCMYK値を確認すると「K80%のグレー」もあれば「C18%M12%Y10%K1%」の謎のグレーもありました。

それ以外にもにもいろんな数値のグレーが紙面に散りばめられていて、なんでこんなことになったのかが不思議で仕方ありません(苦笑)。

これが原因で、紙面全体に統一感がありません。

 

NG② 文字が読みづらい

文字がつまりすぎ。
テキスト改行位置が良くない。
フォントの種類が紙面と合っていない。

初心者丸出しの文字詰めですね・・・

 

NG③ 背景や装飾がごちゃごちゃ

背景に透かしている壁紙のような模様が濃すぎて、テキストが読みづらいです。

統一感のない装飾系の素材を並べているだけなので、まとまりがありません。

 

NG④ 特に意味を持たないグラデーション

文字ひとつひとつにグラデーションがかけてあり、読みづらいことこの上なし!!

 

NG⑤ 裁ち落としギリギリの位置に大事な情報を配置

会場のHPは大事な情報なのに、裁ち落としギリギリの位置に配置されています。

裁ち落としラインを良く理解していない、初心者丸出しの仕上がりです(苦笑)。

 

こんなところでしょうか。
表面と同様に、裏面もごちゃごちゃして全体的に統一感がありません。

白黒印刷にもかかわらず、盛りに盛っています(笑)。

何より見づらい要因は、背景に敷いてある壁紙のような装飾です。
濃すぎて文字が読みにくい。。。

テキストのカーニングやトラッキングも出来ていないという。
お恥ずかしい仕上がりになっております・・・



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NGデザインを添削!白黒印刷のデザインの際に注意する点

  1. いろんな種類のグレーが散っていて、紙面に統一感がない
  2. 文字が読みづらい
  3. 背景や装飾がごちゃごちゃ
  4. 特に意味を持たないグラデーション
  5. 裁ち落としギリギリの位置に大事な情報を配置

裏面デザインのNG部分を抽出しました。

続いては、具体的にどのように改善していけば、マシなデザインになるかを解説していきます。

 

①「いろんな種類のグレーが散っていて、紙面に統一感がない」対処法

いろんな数値のグレーを多用すると、全体的にごちゃつくので、グレーのバリエーションを減らす

 

白黒印刷は色がない分デザインの幅が狭まるので、シンプルな配色にした方が見やすいです。

グレーのCMYK値を変えれば色んなグレーを表現できますが、多用のしすぎは厳禁です。

 

②「文字が読みづらい」対処法

→カーニングやトラッキングができていないベタ打ち状態なので、きちんと調節
→文章を熟読し、適切な位置で改行をする
→テキストボックスを使用し、文字のはみ出しを最小限に抑える

カーニングやトラッキングが甘いので、素人感丸出しの文字詰めになっています。

また、文章の内容をきちんと読んでいないので、改行位置も適当。
適切な位置で改行をするように心がけることも大切です。

 

③「背景や装飾がごちゃごちゃ」対処法

→背景の装飾の濃度を薄くする(または装飾を消す)
→フライヤー全体の世界観に沿ったイラストや素材を選ぶ

壁紙のような背景の装飾をどうにかしなければなりませんね。

その装飾があることで、紙面全体が見づらいです。

イラストの選出もミスマッチなので、全体的に統一感のあるイラストを選び直す必要があります。

 

④「特に意味を持たないグラデーション」対処法

→グラデーションを使う必要があるか考え直す
→グラデーションをかけるのなら、文字全体にグラデーションをかける

文字ひとつひとつにグラデーションをかけると、文字が読みづらくなってしまうため、まとめてグラデーションをかけると良いです。

 

⑤「裁ち落としギリギリの位置に大事な情報を配置」対処法

→裁ち落としギリギリに文字などの大事な情報を配置しない

 

裁ち落としから、7〜10mm以内に大事な情報を配置しない。

裁ち落とし線ギリギリに大事な情報を配置することは厳禁です。

 

添削後の対処法まとめ

以上、どうすべきだったか添削してみました。

表面同様、ごちゃごちゃして見づらいく、フライヤーを読む側の気持ちなんて考えていませんね。。。

 

あれもやりたい!これもやりたい!と当時の私なりに必死だったのですが、よく見せたいが裏目に出てしまっています。

デザインは削っていく作業も大切です。

白黒印刷は色がない分デザインの幅が狭まるので、シンプルな配色にした方が見やすいことをお忘れなく!

 

特に白黒印刷の場合は、伝えるべき情報をいかに見やすくするかが肝。

カラー印刷に比べると表現の幅が狭くなるので、その辺を加味して伝えたい情報をさらに厳選しましょう。

 



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10年越しにデザインを修正してみた

ということで、10年後の私がデザインを修正してみました。

10年前の素材は活かしたまま、色やレイアウト変更だけでのリデザインになります。

※注意※ この記事を初めて書いた時点では、デザイナー歴10年でした。

 

グラフィックデザイン初心者のデザイン例を修正してみた(白黒印刷の場合)

  • 背景の装飾をなくすことにより文字を読みやすくした
  • 表面の世界観を引き継いで、アクセントとしてイラストを配置
  • 日時、会場、料金など大切な文字情報を読みやすいようにした
  • 問題だったグレーの種類を減らした
  • 地図が見づらかったので修正

以上のことに気をつけて、リデザインをしてみました。

「え!?修正後も全然ダサいデザインじゃん!」というご意見もあるかもしれませんが、その辺はご容赦ください(苦笑)。

10年前のデザインよりは、幾分か見やすくはなったはずです。

表裏両面のフライヤー全体の世界観がブレないように気をつけ、伝えるべき情報の優劣をつけて、文字を太くしたり大きくしたりして配置しました。

 

 

グラフィックデザイナー初心者でも必死だった当時の私

お恥ずかしい限りですが、10年前の私のだめだめデザインを晒してみました。

今の自分のデザインが完璧とは決して言えませんが、10年前よりは成長していると思っております・・・

 

デザイナー駆け出しの当初の私は、必死でした。

大学でイラレ・フォトショを習ったものの、実践スキルは皆無。
または、本や他人のデザインを見よう見まねで真似ていました。

 

私は新卒で、インハウスデザイナー(社内デザイナー)として働いていたのですが、師匠みたいな人がいませんでした。

だから私の指摘してくれる人がいなかったので、「何が良くて」「何がダメなのか」という判断もつきませんでした。

何事も経験を積むことは大事です。
直に教えてくれる人がいなくても、デザイナーの「経験」を重ねていくうちに、なんとかなります!

みんな最初は初心者からのスタート。
色々試してみたり、試行錯誤を繰り返していると、自然と知識もスキルも習得してきます。

デザインを学んでいる最中の人、駆け出しデザイナーの人は、私の過去のダメダメのデザインを見て、励みにしてくださいね(笑)。

 

メモ

表面(カラー印刷)の添削を見たい方は、こちらから
 グラフィックデザイナー初心者のNGデザイン(カラー編)

 

良いデザイン・悪いデザインのBefore〜Afterをわかりやすく紹介しているデザイン書もあるので、こちらも参考にしてみてください!

 

 

Beforeの改善点やデザイン知識が要所に盛り込まれていて、独学デザイナーには是非読んでいただきたい本です。

もちろん私も愛読書です!

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