こんにちは、emikiです。
デザイナーは、デザイン全体の雰囲気やTPOに沿ったフォントを選ぶことも大切な仕事です。
もし、デザインにそぐわないフォントを選んでしまうと、せっかく完成されたデザインも台無しになってしまうほどの破壊力を持ちます。
そのくらいフォント選びは大事。
フォント選びを適当に行ってしまうことは、デザイン全体のイメージを崩すことにも繋がるので厳禁です。
そもそもフォントには、フォントが本来持っているイメージがあることはご存知ですか?
まずは、フォントの持つ意味を正しく理解しましょう。
その上で、各場面に適切なフォントの選び方を身につけましょう。
内容がサクッと分かる目次
デザインの雰囲気を壊さないためのフォントの選び方
デザイン全体の雰囲気を崩さないためには、フォント選びはとても大事です。
どのような点に気をつけてフォントを選ぶかというと、以下の2つの方法が代表的です。
①フォントの持つイメージを理解し、デザインとマッチするフォントを選ぶ
②「可視性」と「可読性」を考えてフォント選ぶ
ひとつずつ確認していきましょう。
①フォントの持つイメージを理解し、デザインとマッチするフォントを選ぶ
フォントにはそれぞが持つイメージがあり、それらを考えたうえで選んでいくことが大切です。
ここで代表的なフォントの種類を挙げていきます。
それぞれのフォントの持つイメージは以下の通りです。
①ゴシック体・・・力強い、インパクト、男性的な
②丸ゴシック体・・・かわいらしい、温かみがある
③明朝体・・・高級感、繊細な、女性的な
④POP体・・・親しみやすい、くだけた、子供っぽい
⑤行書体・・・和風、儀式的
⑥楷書体・・・和風、柔らかい
デザイン全体の雰囲気と、フォントが持つイメージはマッチするように選択しましょう。
②「可視性」と「可読性」を考えてフォント選ぶ
見やすい文字のことを「可視性が高い文字」、
読みやすい文字のことを「可読性が高い文字」と言います。
一般的には、
ゴシック体は可視性が高い文字
明朝体は可読性が高い文字
とされています。
例えるならば、中刷り広告などで見かける「見出し」などは人の目に飛び込んで来やすいよう、可視性を考慮してゴシック体が使用されていることが多いです。
書籍や雑誌の本文などは、読者が長時間文字を読んでも疲れにくく読みやすいように、可読性を考慮して明朝体が多く使われています。
このように、文字を読む側の立場に立ってフォントを選ぶ必要もあります。
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デザインにおけるフォント選びの具体的な注意点
①フォントの持つイメージを理解し、デザインとマッチするフォントを選ぶ
②「可視性」と「可読性」を考えてフォント選ぶ
これらのポイントを押さえた上で、フォントをデザインに取り入れる際に、具体的にどのようなことに注意しながら選んだら良いかを見ていきましょう。
①書体の持つイメージやTPOに合わせて使い分ける
フォントを変えることで、デザイン全体のイメージがガラッと変わることもあります。
例えば、工事現場に貼ってある「立ち入り禁止」の張り紙を例にとってみましょう。
POP体などの砕けた文字で注意事項が書かれていたら「立ち入り禁止」という文字の緊張感が伝わって来ません。
行書体で注意事項を書かれると、ちょっとしたホラーにもなり兼ねない感じになってしまいます。(仮に神社仏閣での立ち入り禁止の張り紙だとしたら、厳かな雰囲気も演出できるので行書体もアリでしょう。)
ここでの正解は「ゴシック体」ではないでしょうか。
ゴシック体は、可視性も優れているので遠くからも一目瞭然。
力強いイメージもあるため、緊張感も伝わってきます。
②読み手側の立場に立ってフォントを選ぶ
空間全体の雰囲気を掴みながらフォントを選ぶことも大事ですが、場合のよっては「読み手の立場に立ってフォントを選ぶ」ことも大切です。
その時、注意すべきポイントは「可視性」と「可読性」に着目することです。
すでに説明しましたが、
ゴシック体は可視性が高い文字
明朝体は可読性が高い文字
とされています。
例えば、化粧品のパッケージをデザインするとしましょう。
目立たせたい商品名やキャチコピーなんかは、一目で情報が見やすい「ゴシック体」などが適切で、パッケージ内の商品説明や注意事項など、読者に読んでほしい文字は「明朝体」が適切です。
その他にも、商品を買った人が見るツールなのか、それとも看板やポスターなど不特定多数の人に見られるものなのかでも「可視性」と「可読性」の重要度の比率が変わってきます。
状況や場所によってのフォント選びも忘れないようにしましょう。
しかし、デザイン性を重視して、「可視性」「可読性」を気にせずフォントを選ぶ場面も多くあります。
その場合は、フォント以外のデザインの部分に気を使い、デザイン性を高めていくテクニックが必要になってくるので、デザイナーの腕の見せ所にもなります。
③フォントを変えすぎない
いろんな種類のフォントを多様すると、紙面(画面)全体がごちゃごちゃして読みづらくなってしまうので注意をしましょう。
私の場合は紙面(画面)全体を通して、フォントの種類は3種類前後になるように構成しています。
・タイトルと見出し(→ゴシック体)
・本文(→明朝体)
・女の子の吹き出し(→POP体)
3種類に分けた例です。
もしフォントを一種類しか使用しなかった場合、全体的な統一感はあるかもしれませんが、面白みに欠けるますね。
デザイン全体のメリハリも少ないように見受けられます。
いろんな種類のフォントを多用した場合の見にくさは一目瞭然。
完全にごちゃごちゃしたデザインになっています。
何から読んでいいか、読み手側も混乱して読みづらいです。
以上のことから、フォントの種類を多用しすぎても読みづらいし、フォントを1種類だけで使っても画面全体にメリハリがなく読みづらいという結果になってしまいます。
適度に、フォントの種類を変えることが大切です。
④文字を小さくしすぎない
文字を小さくしすぎると、読む方も一苦労です。
フォントの大きさにも注意しましょう。
私は紙面の場合だと、一番小さい文字は6〜8ptくらいにしています。
ただ、6ptは本当に小さく、印刷で潰れてしまう可能性もあるので、滅多に行いませんが、どうしても文字が入らない時や、そんなに読ませる必要のない文字などは6ptに設定をすることもあります。
どちらにしろ、読む側の立場に立って考え、読みやすいフォントサイズにするよう心がけることは大切です。
また、文字の大きさをすべてフラットにしすぎると、何が言いたいのか分からないデザインになってしまうので文字のサイズも、ある程度はメリハリをつけるようにしましょう。
デザインにメリハリをつける大切さは、こちらの記事でも書いているので、ご覧ください!
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まとめ
フォントには本来持っているイメージがあって、それをデザイン全体やTPOに合わせて選ぶ必要があります。
さらに細かく言うと、ゴシック体の中でも、ヒラギノ、小塚、新ゴ、などなどたくさんのフォントの種類があります。
同じゴシック体とはいえ、それぞれの持つフォントの印象は違うので、さらに詳細に選ぶ必要があります。
自分が作りたいデザインにマッチするようなフォント選びは、簡単なようで難しいかもしれませんが、フォントひとつで、デザイン全体の印象がガラッと変わるので、デザインを決め込んで行く上で大切な行程のひとつということを忘れないでください。
いろんなフォントに触れて、試してみてください。
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